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こめすた保管庫
二次創作サイト「こめすた?」の作品保管ブログです。 ジャンル「有閑倶楽部(清×悠)」「CITY HUNTER(撩×香)」など。
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2024/05/17 (Fri) 12:15
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2015/03/09 (Mon) 23:15
二人が別れて1年後。
※上記のとおり、いきなり撩と香が別れています。

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 男はあんぐりと口を開けた。
 とても見覚えがあるようで、やっぱり初めて見る光景で。
 見慣れた姿のようで、想像すらしたことない姿で。

 いや、想像はしていた。
 真っ白なドレスを着て幸福そうに微笑む女を。
 自分ではない他の男の腕に手を伸ばす、この女を。
 1年間離れていた。
 その間にふんぎりはついたはずで。

 それがなぜか、今は硝煙漂う汚らしい倉庫の中で、男の腕の中にいる。
 男は、己の胸に顔をうずめる女に肩にそっと手を当てた。

 べりっと引き剥がす。
「なんでお前、こんなとこにいるわけ?」
「いいじゃない、あっという間に片付いたんだから。」
 そりゃあ、簡単に片付いたさ。この女が両肩に乗せたバズーカをぶっぱなしまくったんだから。
 1年ぶりのはずなのに迷手ぶりは健在で、床に倒れている雑魚どもは致命傷となりうる傷すら負っていない。

 1年前、いつものような些細な喧嘩から、女は部屋を飛び出した。
 だけれどそれまでと違ったのは、二人がすでに一線を越えた関係だったこと。
 それまでと違ったのは、そのまま1年間、顔も合わせず過ごしたこと。
 モデルとして女は成功していた。
 だが、やはり二人はまた出会ってしまった。

「そのバズーカは?」
「海坊主さんの車借りたら付録でついてた。」
 そりゃあ、そうだろう。あの男は自分の結婚式にも重火器一式持ってきていた。
 他人の結婚式にだって遠慮なく持っていくだろう。

 そうだ。今日は・・・

「おめーの結婚式だろうが!今日は!」

 こんなにドレスをボロボロにしちまってどうするんだ!?とぶつぶつ言う男の頬に、女は自分の手を当てて無理やり視線を合わせる。
「がたがた言ってるんじゃないわよ。」
 言葉どおり、男は黙る。

 他の男と結婚することを選んだのは彼女自身。
 だけど、やっぱり男が戦いに行ったと聞いて走り出したのも、彼女自身。
 男は何もしなかった。
 女の婚約者のガードを引き受けただけ。
 動いたのは、彼女。

「やっぱりあんたが好きよ、撩。」
「とんでもねえ女だねー。香チャンたら。」
(2006.8.15)
(2007.9.20再録)
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